相続登記は、相続開始から10か月以内などの期限はなく、いつまでにやらなければならないといったことはありません。しかし、早めに手続きした方が良いでしょう。
1.時間の経過と共に相続人が増えていき、関係が複雑になる。
相続登記をしない間に、相続人が亡くなった場合には、その相続人としての地位が相続財産となり相続されるので、時間が経てば経つほど相続人は増えて、どんな人が出てくるかわかりません。遺産分割をしようにも相続人が多ければ多いほど意見はまとまりにくいわけですから、協議は難航するはずです。
2.他の相続人の債権者が不動産を差し押さえる場合もあります。
相続登記をせずに放っておくと、相続人全員の共有状態とみられます。一部の相続人の債権者が一部の相続人に対して差し押さえる権利を有していたら、法定相続分で相続登記で入れて、その一部の相続人の持分を差し押さえることもできます。
3.売却する場合にも必要
亡くなった人の名義のまま、他の人に名義を移し換えることはできず、相続登記を経由する必要があるので、その際に複雑になっていた場合には、時間が掛かってしまい売買契約が御破算になる可能性もあります。